おすすめ本 勉強法

全PMへおすすめするプロダクトマネジメント本 定番編

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プロダクトのミニCEOと言われるプロダクトマネージャー(PdM)を志したい方々は増えていますが、エンジニアやデザイナーと違って、プログラミングやデザインといったわかりやすいハードスキルを求められないため、「どうやってプロダクトマネージャーのスキルを身に着けたらいいかわからない」や「どんな勉強をしたらいいかわからない」という声をよく聞きます。

本日は、これからプロダクトマネージャーになりたいという方や、プロダクトマネージャーに任命されたけど何をしたらいいかわからないという方に向けて、「まずは読んでおきたい、おすすめPdM本5選」を大企業・スタートアップでPdMを経験した管理人より紹介します。エンジニアリング、マーケティング、セールス、組織マネジメントに採用、広報やデータアナリティクスとその守備範囲が広いプロダクトマネージャーの仕事・スタンス・役割を知ってもらえればと思います。

目次

①プロダクトマネジメントの教科書『Inspired』

プロダクトマネージャーの業務内容をまとめたThe PdM本です。
・製品発見のプロセス
・いい開発チームとは何か
・各ステークホルダーとの関係
・エンジニアやデザイナーの製品発見の関わり方について
などが説明されており、プロダクトマネージャーがプロダクトチームでどう動いていくと良いかを体系立てて学ぶことができます。

製品発見のプロセスは、特に新規機能や新規事業を作るプロダクトマネージャーにとっては、リーン本と並んで読むべき本と言えるでしょう。プロダクトマネージャーに関わらず、プロダクトを事業の中心に添える組織の経営陣・エンジニア・デザイナー・マーケター全員が読んでも損をしない本です。

②イノベーション・課題の発見を学ぶ『ジョブ理論』

「ドリルを買う人はドリルが欲しいのではない。穴が欲しいのだ」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。プロダクトマネジメントの中心は”顧客の課題”であるが、言うは易く行うは難しである。プロダクトを作ることは楽しいことであり、ついついユーザーではなく、”プロダクトを中心”に考えてしまうことはどんなプロダクトマネージャーでも一度はやってしまうことではないでしょうか。

「“何を”買うのか」ではなく「“なぜ”買うのか」である。『イノベーションのジレンマ』の著者であるクリステンセン教授による『ジョブ理論』は、その“なぜ”を長きに渡り探求した成果と言えます。顧客の「片づけるべきジョブ(Jobs To Be Done)」こそ消費の基点、というのが本書の主張であり、それをビジネスの現場で探し続けることがプロダクトマネジメントの本質であることを理解できるでしょう。(実際にプロダクトマネージャー向けの本とは書かれていませんが、ここでの仕事がプロダクトマネージャーの本質と捉えてください。)

③現代の”エンジニアリング”を学ぶ『エンジニアリング組織論への招待』

企業によりますが、プロダクトマネージャーは必ずしも「エンジニアリング」の経験や実務を問われることは少ないでしょう。(コードを書けるにこしたことはないですが)ですが、プロダクトがどのように作られていくのか、エンジニア・デザイナーとどう協働してプロダクトを作っていくのかは、プロダクトマネージャーは理解しておく必要があります。特にエンジニア出身ではないプロダクトマネージャーは、エンジニアの気持ちを知る上でも、良いプロダクトを作るためのエンジニアリングを知るためにも、ぜひインプットいただきたい一冊です。

エンジニアリングとは、「不確実性の高い状態から、低い状態に効率よく移すその過程で行う全て」のことであり、プロダクトチーム全体で不確実性の削減に集中する必要がある。仮説と検証を繰り返しながら、アジャイルにプロダクトを開発していく過程を知ることはプロダクトマネージャーにとって必須と言えるでしょう。

④プロダクトを届ける”マーケティング”を学ぶ『顧客視点マーケティング』

マーケティング本としてご紹介していますが、いわゆる「集客」だけに限らない広義であり、マーケティングの本質が詰まった書籍です。P&Gやスマートニュースでご活躍されている、西口一希さんの著書です。

マーケティングと言われると、セグメントを切って、ターゲット顧客を特定して、Web広告やSEOなどで対象顧客に価値を訴求していくなどというプロセスを思われますが、本書では『顧客起点マーケティング』と言われる”1人の顧客を深掘りする”という誰でもできてしまうシンプルな手法を中心に説明してくれています。

たった1人の顧客の意見を聞き、その顧客を徹底的に理解し(N1分析)、人の心を動かすプロダクト・商品の魅力やアイデアを見つけます。Google Analyticsやアンケートなどの定量データでも顧客ニーズを掴むことはできますが、顧客がなぜ買うのかという根本理由を見つけるのは、これらの手法ではできません。顧客の代弁者であるプロダクトマネージャーは、本書の顧客起点マーケティングを実践することで、顧客に愛されるプロダクトを作りましょう。

⑤初心者でもデザイン視点を取り入れよう『ノンデザイナーズ・デザインブック』

デザイナー出身でない私が最初にこの本を読んだ時は、「デザイナーの皆さん、いつもありがとう。そしてすいません。」と感じました(笑)。直接プロダクトマネージャーがプロダクトのデザインすることはありませんが、「良いデザインとは?」「デザイナーは何を考えて仕事をしているか?」を知っておくことで、良いプロダクトを作ること・作るチーム組成ができるでしょう。

近接・整列・反復・コントラストというデザインの4つの基本原則に沿って、世の中にあるプロダクトを解説してくれています。Webサービスだけでなく、イラスト・図・名刺・フライヤーなどの事例を用いてくれているので、「あぁなるほど」って思えるものが多く、非常に読みやすいのではないでしょうか。

最後に・・・

プロダクトマネージャーはかなりタフな職業であり、インプットもアウトプットもどちらも量も質も高度なものが求められます。現役のプロダクトマネージャーの多くが、日頃からインプットを多くしていることもあり、こちらで紹介した書籍はおすすめ本の一部と捉えてください。

ただ、どの本も各分野の本質を突いた本であり、着任初期に読んでいただくことをおすすめします。また定期的に読み直しすることで、プロダクトマネジメントの引き出しを増やしていきましょう。そして、何よりもインプット後に実践して、アウトプットを積み重ねていくことが大事です。

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